Windows8.1PC自作機の設定・OSインストールの新常識(みたいなもの…)

・新しいPCにWindows8/8.1をインストールする際は注意すべきことがあります。インストール前にBIOSで設定すべきことと、今までと違うインストール手順を踏んだ方がベターではないかということです。初回インストール時の留意点をまとめると以下のようになります。

  1. 添付CDやネットで入手したドライバを最初にインストールしない
  2. Windows Updateの設定、ドライバの自動更新の設定を変更する
  3. Windows Updateでドライバを適用されるか確認する
  4. 不足分のみ、添付CDやネットで入手したドライバを利用する
  5. オフィス製品より、プリンタ&ドライバのインストールを優先する
  6.Windows Updateの設定、ドライバの自動更新の設定をお好みの状態に戻す

今回のような手順になるおもな理由
Windows7/8/8.1上で特にサードパーティー製のドライバインストール時にWindowsが持っているドライバフォルダは上書きされず、同様のものが二重になるため不都合が発生することがあります。また、OSアップグレード時にも同様の現象が発生します。
(例:ディスプレイドライバの応答と停止など)

Windows8.1の省電力に対応していないパーツがあると不都合が発生します。特にWindows8/8.1では、適正なドライバが当たっていなくても汎用ドライバで動作してしまいます。(OSとしてはそれだけ優秀といえば優秀なのですが…)

kp41病の予防措置も手順に入っています。


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2015/5/2追記:
このインストール手順は「自作PC」に関するものです。メーカ製PCでは機器のドライバをオリジナルのものに変えている場合があります。その場合は、メーカーページからダウンロードして導入するようにしてください。

また、DELLソニー製のPCなどではドライバの導入順序が指定されているものがありますので注意が必要です。

5の手順に関しては、エクセルの動作が変になる・PDFなど特定の文書のみ印刷できなくなるような障害を防止するためです。(エプソンのPX1700シリーズなどで発生することが知られています)発生してしまった場合には、Office・プリンタドライバとユーティリティーATOKなどのIMEをいったん削除して導入順番などを変えてインストールしてみるとよいかもしれません。

なお、この障害はWindows Updateのあとに(今まで何ともなくても)発生し始めることもあります。

========以下本文===========


具体的な例を挙げて説明していきますが付随して、高速スタートアップにかかる問題やkp41病対策、CPU使用率がむやみに高くなる問題やプリンタのプラグインでOfficeやIE11に不都合が出ることの対策を含めて自作PCの使用開始時に不都合の発生しにくい手順を説明します。

文中で主にMSI Z87 MPOWERとASUS P9X79 DELUXEのものを例示してM/Bの特定機能の無効化の説明をしますが、AMDを含めほとんどの場合同様のことが適用になると思います。


内容
・PC設置時の注意事項
BIOSの設定変更
・OS開始前の設定事項
・M/Bチップセットのドライバーの適用順番など
・その後の運用



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PC設置時の注意事項
・組み立て後、初回電源投入時にBeep音やすべてのファンが回っていること、またBIOSのモニタ項目でCPUの温度などを確認しておきます。また、システムストレージを接続するポートが指定されていたり、サードパーティー製のポートがある場合や排他利用のポートがある場合があります。メモリはインストールするスロットや枚数による指定の場所が決まっています。特に注意してください。Pciex16のスロットが複数ある場合も優先順位が指定されています。
・PC本体の電源は(延長コードを使用してもよいので)壁のコンセントから単独でとります。
・LANはできれば有線、インストールするPC以外の機器は接続しない。
・住まいの総合給電アンペア数が低い場合などは、インストレーション中にブレーカーが落ちないよう家人にも注意してもらう。


BIOSの設定変更
今回は、例としてMSI Z87 MPOWERを使用しマニュアル(マルチランゲージ版)日本語ページの掲載順に従って説明していくことにします。
http://jp.msi.com/product/mb/Z87_MPOWER.html#download

組み立て時の注意
・メモリ…2枚の場合はDIMM2と4に取り付けます
・電源は24ピンと8ピンの2ソケットに接続が必要です。
・シングルVGAの場合はPCI_E2スロット優先です。
・システムストレージをSATA1に接続、その他は2〜6番に接続します。この際7-8のアスメディアポートはできれば使用しないようにします。
・jp-27のOC1:OC GenleボタンがOFFであることを確認します。(M/Bの特別な機能は無効にします)


BIOSの設定例
○できる限りシンプルで最小構成ということをBIOS上でも行います。
2014/4/20注意書き追加
こちらの手順はWindows8/8.1で省電力に関する事項が大幅に変更されたことが大きな根拠になっています。Windows7機の場合は省電力などは無効化した方がベターですが、サウスブリッジの機能でVGA以外のオンボードバイスを無効化することは「逆にKP41病を誘発する」場合もありますので留意してください。

このM/BではMSI Fast Bootが有効な場合はJP-29のFASTB1:GO2BIOSボタンの操作が必要な場合があるようです。(jp-35も見てください)
・jp-41…EISTIntel TurboBoostは有効のままでかまわないでしょう。不都合があった場合のみ無効に切り替えてみることをお勧めします。+
・jp-41…Enhanced Turboは無効にします。
・jp-43…CPU Vdroop Offset Controlは無効にします。
マニュアルに説明が載っていないのですが、たぶんサウスブリッジ関連のセッティングにVGAの切り替えや無線LANブルートゥースなどの項目があり無効化ができます。できれば診断目的もありますので、こちらで無効化するよりも外部VGAと無線モジュールは取り付けずに初回起動した方が無難と思います。




OS開始の設定事項
OS開始時の設定では一か所の注意点です。ネットワークの場所はパブリックにしてファイルの共有はしません。ネットワーク(共有)の影響でCPU使用率が上昇することを避けられます。このネットワークの場所や共有はあとで簡単に変更ができます。


M/Bチップセット・ドライバーの適用方法
Windows8/8.1を導入した場合は、ほとんどの部品のドライバが自動的に導入されると思います。 ここで、チップセットなどのドライバはM/B付属のメディアなどから入れてはいけません。ただ一点の例外は有線LANアダプタのドライバが導入できていないときのみメディアなどから導入します。

実際の手順

・設定中の攻撃を防止するため、一旦LANケーブルを外します。
(セキュリティーソフトが導入されていない間ということです)
・高速スタートアップの無効化と省電力設定の切り替え(高パフォーマンスにします)を行います。

高速スタートアップを無効にする方法 - Windows8
http://pc-karuma.net/windows8-fast-startup-disable/

電源プランの変更と設定 - Windows8
http://pc-karuma.net/windows-8-change-power-plan/


Windows Updateで機器のドライバを探すように設定します。
PC→プロパティー→システムの詳細設定→ハードウエア→デバイスのインストール設定と辿り「はい、自動的に実行します」のラジオボタンをオンにして、変更を保存後にすべて閉じます。


・次にコントロールパネルでWindows Update設定の変更をします。
1)更新プログラムをダウンロードするが、インストールを行うかどうかは選択する
2)推奨される…のチェックを入れます。


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Windows8/8.1の場合はデフェンダーとして含まれていますのでMSSEを導入する必要はありません。ここでサードパーティー製のセキュリテーソフトを導入しないでください。Windows7/の場合はMSSEを導入してください。
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・LANケーブルを接続し、IEの検索タブに「 MSSE 」と入力して、マイクロソフトエッセンシャルズのページから、MS セキュリティーエッセンシャルズを指示に従って導入します。
MSSEを導入するのはこの後Windows Updateを行っていく際に不都合が出にくいことと、後ほどアンインストールしてお好みのセキュリティーソフトを導入する場合にも不都合が発生しにくいからです。

・ここまでの手順が終了したらコントロールパネルのWindows Upudateからアップデートが無くなるまで繰り返し手順を実行します。(依存関係があるため無くなるまで何度でも繰り返してください)
オプションの不要なものはインストールしないようにします。

・デバイスマネージャで!、?、が付いたものや、汎用となっているデバイスがないか確認します。ある場合には、当該デバイスを右クリックしてドライバソフトウエアの更新→自動検索、それでも入らない場合に初めてメディアやサイトからダウンロードしてきたドライバを適用します。
この際もインストーラではなく、前記からコンピュータを参照…で当該ドライバの保存されているフォルダを指定してドライバインストールを行ってください。経験則上、ドライバの不整合による警告が出ることが少ないようです。




ドライバの不整合による警告の例:
ディスプレイドライバの応答と停止(その3)
http://d.hatena.ne.jp/jyamira1/20130520/1369056208

Windows7/8/8.1上でのドライバの不整合や不具合について
http://d.hatena.ne.jp/jyamira1/20131101/1383296257

・プリンタのドライバを導入し、次にOfficeを導入します。この順番で行わないとエクセルやIEに不都合が出るなどの障害の原因になることがあります。再度Windows Updateを繰り返し終了させます。
・ここまで不具合なく終了しましたら、Windows8/8.1の高速スタートアップを除き、順に設定をデフォルトに戻していきます。もし、不具合が出た場合はその前に戻したものが原因と推定されますので無効にします。
最後に必要があり、不都合が発生することも十分承知/対処できる場合は高速スタートアップを有効にします。
・また、MSSEをアンインストールしてお好みのセキュリティーソフトを導入してかまいません。



その後の運用
・新しいドライバーの適用
Windows Updateで提供されるもの以外はセキュリティー上の問題があるとき以外、よほどのことがなければ適用しないようにします。どうしても導入したい場合はドライバフュージョンなどを使いセーフモードでクリーンアップしたのちに導入します。


高速スタートアップ有効では、間違った運用をするとストレージ上のファイルが消える場合があります。




2015/1/24追記
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